モテキ

モテキ (1) (イブニングKC)

モテキ (1) (イブニングKC)

バイト先の人に勧められたので読んだところ、べらぼうに面白かったです。

内容を聞いたときはあまり期待していなかったのですが、いやはや期待は大きく外されました。

私は漫画にしろ小説にしろ結構感情移入するタイプなので、自分と重なる部分があるというか、たぶん強引に関連づけているのだと思いますけど、なかなか読んでて辛い部分があり、直視できず流し読みしたりしました。

概略をいいますと、28歳のほぼ童貞の派遣社員(元デブ)の草食系男子に、急遽モテ期が来るけれど、なかなか上手いこといかず・・・な話です。

これを聞いた時はあぁ辛い話だなぁと思ってたのですが、この漫画の面白いところは、カウンターのように女性側視点でも語られているところです。特に第一話は秀逸でした。

よくもまぁこんなにも上手く草食系の男を描くな、と。そしてそれに対する女性の心理や行動が。

そこそこ笑えるのですが、よくよく考えてみると自分と五十歩百歩ではないかと、駄目さ加減を突き付けられ、とても辛いのです。

ただ主人公は過去の出来事を通じ、傷つきながらも現実に身をゆだねるだけでなく、なんとか手なずけながら、

亀の歩みのようですが成長し始めているように思え、そこに適度なやさしさを感じます。

著者は久保ミツロウという名前ですが、実は女性らしく、そこも信頼をおけます。

ただ少女漫画チックな要素もありますが。。

いい年したおっさんのただの妄想でないところが面白いのです。おすすめです。