モテキ
- 作者: 久保ミツロウ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/03/23
- メディア: コミック
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内容を聞いたときはあまり期待していなかったのですが、いやはや期待は大きく外されました。
私は漫画にしろ小説にしろ結構感情移入するタイプなので、自分と重なる部分があるというか、たぶん強引に関連づけているのだと思いますけど、なかなか読んでて辛い部分があり、直視できず流し読みしたりしました。
概略をいいますと、28歳のほぼ童貞の派遣社員(元デブ)の草食系男子に、急遽モテ期が来るけれど、なかなか上手いこといかず・・・な話です。
これを聞いた時はあぁ辛い話だなぁと思ってたのですが、この漫画の面白いところは、カウンターのように女性側視点でも語られているところです。特に第一話は秀逸でした。
よくもまぁこんなにも上手く草食系の男を描くな、と。そしてそれに対する女性の心理や行動が。
そこそこ笑えるのですが、よくよく考えてみると自分と五十歩百歩ではないかと、駄目さ加減を突き付けられ、とても辛いのです。
ただ主人公は過去の出来事を通じ、傷つきながらも現実に身をゆだねるだけでなく、なんとか手なずけながら、
亀の歩みのようですが成長し始めているように思え、そこに適度なやさしさを感じます。
著者は久保ミツロウという名前ですが、実は女性らしく、そこも信頼をおけます。
ただ少女漫画チックな要素もありますが。。
いい年したおっさんのただの妄想でないところが面白いのです。おすすめです。