海外の小説

素晴らしい新世界

どちらかというと1984より素晴らしい新世界の世界の方が実現しそうに思えました。格差社会がどうのこうの言われますが、生まれ方の時点で格差つけられ、さらにその格差が気持ち良いように洗脳までさせられる徹底ぶり。タイトルは皮肉なんだろうな、と思って…

ブライトン・ロック

リバティーンズのピート・ドハーティが好きな本にあげているのを見て読みました。不良だけどピュア(童貞)な青春小説ですね。カッコ良いです。 ブライトン・ロック (ハヤカワepi文庫―グレアム・グリーン・セレクション) 作者: グレアムグリーン,丸谷才一 出…

ラブイユーズ

町田康さんがオススメしていたので読みました。 後半の善人をこれでもかとないがしろにした悪と悪の戦いに目が離せません。 一番印象に残ったのは、ラブイユーズに惚れ込みすぎてラブイユーズなしでは生きていけなくなりいいように扱われるルージュおじさん…

不思議の国のアリス

正直ちょっと読みにくかった。 不思議の国のアリス (新潮文庫) 作者: ルイスキャロル,金子国義,矢川澄子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1994/03/01 メディア: 文庫 購入: 11人 クリック: 140回 この商品を含むブログ (103件) を見る

自負と偏見

自負と偏見 (新潮文庫)作者: ジェインオースティン,Jane Austen,小山太一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/06/27メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る高慢と偏見、という訳もありどちらかというとそちらの方がしっくりくるのですが、最初の…

イワン・イリイチの死

病気にかかり死に赴く判事とその家族、同僚たちとの理解し得ない苦悩を描く作品。一見順風満帆だった人生、しかし病で苦しむときに家族でさえ、こうも理解し得ないのか、これを自分の立場だったらそんなことはない、私の家族はもっと親身になってくれるはず…

百年の孤独

読書家にとっては死ぬまでに一度は読んでおきたい本の一冊ではないかと思われる、ガルシア・マルケスの百年の孤独。すごい面白かった!というより、読み終わったぞーという達成感が勝ります。 マジックレアリズムという手法と言われる現実と幻想的な逸話が入…

大いなる遺産

訳が良いのかすごく読みやすい小説でした。小説というよりは物語という方が適切かもしれません。物語の醍醐味がすべて含まれていると行っても良いんじゃないでしょうか、とてもよくできています。また100年以上前の作品ですが、現代人にも通じる悩み、苦悩が…

1984

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)作者: ジョージ・オーウェル,高橋和久出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/07/18メディア: 文庫購入: 38人 クリック: 329回この商品を含むブログ (321件) を見る7,8前に旧訳版を読み始めたときは退屈で途中で読む…

花のノートルダム

花のノートルダム (光文社古典新訳文庫)作者: ジャンジュネ,Jean Genet,中条省平出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/10/13メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (25件) を見るオカマたちの間で、「てんで」という言葉が流行って、…

アムステルダム

アムステルダム (新潮文庫)作者: イアン・マキューアン,小山太一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/07/28メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 50回この商品を含むブログ (56件) を見る死んだ女性の元恋人3人、政治家、ジャーナリスト、音楽家の絡まり織り…

「悪童日記」「二人の証拠」「第三の嘘」

「悪童日記」の結末を読んで、えー!?となり、続きが気になりすぐに「二人の証拠」を読むと、結末で、なぬー!となり、「第三の嘘」で、おぉ、となった。後書きを読む限りどうも最初からすべて考えていた訳ではないようだけど、構成・仕掛けがよくできてい…

罪と罰

ラスコーリニコフが殺人を犯すシーンの前後、緊迫感がすごい伝わってきました。殺人までの背景となるラスコーリニコフの思想が明らかになり、実際の殺人事件の結果とのギャップで精神的に自身で追いつめられていく、そんな中でのラスコーリニコフとポルフィ…

カラマーゾフの兄弟

ゲスの極み親父ヒョードル、情緒不安定な愛すべき屑ドミートリー、頭脳明晰でシニカルなイワン、天使すぎる弟アリョーシャ、のカラマーゾフ家族を筆頭に登場人物が魅力的。個々の性格に奥行きがある。たとえばヒョードルはクソ親父なのにドミートリーに対し…

人間ぎらい

人間ぎらい (新潮文庫)作者: モリエール,内藤濯出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1952/03/24メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (39件) を見る精神潔癖症の主人公の話。主人公のその人の前でだけおべっかを使い、裏で悪口を言うよう…

ドリアン・グレイの肖像

ドリアン・グレイの肖像 (光文社古典新訳文庫)作者: ワイルド,仁木めぐみ出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/12/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (51件) を見るストーリーは割と単純。純粋で美貌を持つ少年ドリアン・グレイ…

ペンギンの憂鬱

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)作者: アンドレイ・クルコフ,沼野恭子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/09/29メディア: ペーパーバック購入: 2人 クリック: 68回この商品を含むブログ (160件) を見る物事の表面のみにかかわり、自分の知らない…

ジェイルバード

ジェイルバード (ハヤカワ文庫 SF (630))作者: カート・ヴォネガット,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1985/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 7回この商品を含むブログ (35件) を見る昔読んで面白かった本を読みなおすというのは、なかなか勇…

ダース・ヴェイダーとルーク

ダース・ヴェイダーとルーク(4才)作者: ジェフリー・ブラウン,富永晶子出版社/メーカー: 辰巳出版発売日: 2012/05/28メディア: 単行本購入: 90人 クリック: 3,236回この商品を含むブログ (58件) を見る本屋でふと目について読んでみると、おもしろかったので…

心臓抜き

心臓抜き (ハヤカワepi文庫)作者: ボリスヴィアン,Boris Vian,滝田文彦出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2001/05メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (23件) を見るこれはすごい。すばらしい。最後のページまで途切れることないイマジネーシ…

ジェイルバード

ジェイルバード (ハヤカワ文庫 SF (630))作者: カート・ヴォネガット,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1985/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 7回この商品を含むブログ (35件) を見る再読。ヴォネガットと言えば、タイタンの幼女や、猫のゆり…

日の名残り

日の名残り (ハヤカワepi文庫)作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2001/05メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 190回この商品を含むブログ (259件) を見る背表紙にあるあらすじには本書は大きな感動を呼んだ〜と…

うたかたの日々・かいじゅうたちのいるところ

うたかたの日々 (ハヤカワepi文庫)作者: ボリスヴィアン,Boris Vian,伊東守男出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2002/01メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 215回この商品を含むブログ (92件) を見る序盤は退屈だなーと思ってたら、最後の方の狂いっぷりが…

くらやみの速さはどれくらい

くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫 SF ム 3-4)作者: エリザベス・ムーン,小尾芙佐出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/12/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (59件) を見る自閉症*1者の話らしい、そして21世紀版アル…

わたしを離さないで

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/08/22メディア: 文庫購入: 32人 クリック: 197回この商品を含むブログ (292件) を見るアジカンの後藤氏が薦めていたカズオ・イシグロの「わたし…

人間の土地 うらおもて人生録 乳と卵

人間の土地 (新潮文庫)作者: サン=テグジュペリ,堀口大学出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1955/04/12メディア: 文庫購入: 27人 クリック: 223回この商品を含むブログ (183件) を見る聖書は読んだことがないけど、この本のように印象的なエピソードと言葉でか…

木曜日だった男 シンシロ パームサンデー

木曜日だった男 一つの悪夢 (光文社古典新訳文庫)作者: チェスタトン,南條竹則出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/05/13メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 74回この商品を含むブログ (73件) を見る最初小難しい内容で戸惑ってたけど、ストーリー展開がし…

ヴォネガット大いに語る 蛇行する川のほとり unreal 2005年のロケットボーイズ

ヴォネガット、大いに語る (ハヤカワ文庫SF)作者: カート・ヴォネガット,和田誠,飛田茂雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/11/07メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見るビアラフの話とかただ無性に悲しい。ベトナム…

せちやん 死よりも悪い運命 ユ―ジニア

せちやん 星を聴く人 (講談社文庫)作者: 川端裕人出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/10/14メディア: 文庫購入: 1人 この商品を含むブログ (24件) を見る夏のロケットとはうって変わって哀愁漂うストーリー。 夏のロケットでは登場人物が少年のまま大人に…

四畳半神話体系 芝生の復讐 the kooks

四畳半神話大系 (角川文庫)作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2008/03/25メディア: 文庫購入: 71人 クリック: 983回この商品を含むブログ (557件) を見る相変わらずおもしろいです。ショートコントのような構成。最後にいろいろな伏線が繋が…