自負と偏見

自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

高慢と偏見、という訳もありどちらかというとそちらの方がしっくりくるのですが、最初の数ページを比べたところ、自負と偏見を選びました。
200年前のイギリス(日本は江戸時代!?)に書かれた恋愛小説ということで、今ではベタな内容かな、という偏見をもって読み始めたものの、読んでいるうちに引き込まれ、登場人物が生き生きとしており、思考、言葉も現代的でとにかく面白いです。ツンデレーションたまりません。古典あなどるなかれ。

そうね。わたしが、ちゃんとした理由もなしにあの人をあんなに嫌ったのは、頭が切れるところを見せたかったからなのよ。嫌いな人がいるのって刺激になるし、気が利いた冗談を周りに聞かせる絶好のチャンスだもの。そりゃ、やみくもにののしるだけでちっとも当たってない場合だってあるでしょうけど、ずっと同じ人を悪口の種にしてると、ときどき変にうまい言い回しを思いついちゃうのよね。