ミスター・ヴァーティゴ

ミスター・ヴァーティゴ (新潮文庫)

ミスター・ヴァーティゴ (新潮文庫)

ちょっと前に久々にポール・オースターを読みました。
バイト中に外国の方が洋書のミスターヴァーティゴを買っていったので、ちょっと読んでみようかな、と思い読みました。しかし個人的にはいまいちでした。物語にのめりこめないというか、どうも歴史年表を追っているだけのような印象でした。どこが山場なのかが分らず、盛り上がりにかけた感じでした。オースターの小説では、“ムーンパレス”や“幽霊たち”が比較的好きです。ただ今回のミスターヴァーティゴにしろ、ムーンパレスにしろ長めの小説の場合、どうも盛り上がりにかけ中だるみしているような。。。ただ後半主人公が野球選手の今と過去とのギャップにシンパシーを感じ、その転落具合を見ていられなくなり殺そうとするところとか、最後あたりの主人公のある女性に対する接し方は好きです。