世界の終わりとハードボイルドワンダーランド ラスマンチャス通信 夏のロケット

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

“世界の終わり”と“ハードボイルドワンダーランド”の二つの世界が交互に語られる。
微妙にリンクしているようなしてないような感じで進んでいく。良くも悪くも登場人物や会話など村上春樹節全開。
ラストが意外でした。ハードボイルドの主人公が選んだ結末と、世界の終わりの主人公が選んだ結末が重なるには、そうならなければつじつまが合わないからそうなったのか。あからさまでなく、微妙なリンクのしかたが良かった。
ラス・マンチャス通信 (角川文庫)

ラス・マンチャス通信 (角川文庫)

正直読んでて楽しい気持ちにはならないです。不気味な不条理小説かな。主人公の純粋さ?または社会に対する不適合さが、時に暴走し悲劇を招いていく。純粋さや繊細さは社会で生きていく上で、人の迷惑になったり邪魔になったりすることの方が多いのかもしれないと思った。そんな単純なもんじゃないと。

夏のロケット (文春文庫)

夏のロケット (文春文庫)

夢を追っかける情熱の素晴らしさ。とてもさわやかな話だった。登場人物の設定がリアリティにかけるのでなかなか現実にはそうはいかんだろーと距離を感じて、冷めそうにもなりますが、それを含めてもワクワクするストーリーでした。宇宙とかロケットとかに興味があればたまらない内容です。