悪人
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/11/06
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チャールズ・ブコウスキーの淫魔という短編があるのだけれど、それを読んで、カっとなり我を忘れて事件を起こした犯罪者は自分がどんなにその罪の重さを感じ理解して懺悔しても、はたから見れば極悪非道の犯罪者であり、なぜそうに至ったか?という気持ちを誰にも理解されないことが、本当につらいことだなぁと思います。だからただ泣くことしかできない。
悪人は、それを理解しようとした人が出てくる話だが、話にあるようにそれはわがままかもしれずで、世間からしたら余計罪を重ねてしまうことになって、悪印象。罪を犯したからといって、その人のすべてが悪だってわけじゃなく、犯罪と悪というのは同一でないということでしょうかねぇ。
でも悪人が必ずしも罪を犯すことはなくても、必ずしも犯罪者が悪でないかというと、それはどうだろうか。戦争で人を殺すのは悪でない訳で、世の中が許せば、ある種の社会契約があるから、それで犯罪があるわけで、善悪の概念とはまた別で。だから罪と悪は別畑の概念であるのはわかるけど。