離婚

離婚 (文春文庫)

離婚 (文春文庫)

面白かった。珍しく一日で読み切ってしまった。
何が面白いかと言われると少し言葉に窮するのだけど、奇妙な人間関係が描かれていてなんともいえない哀しい気持ちになりました。でもどこか楽観的な雰囲気があって、読みやすかった。主人公(作者)はすごく人間を見れているというか、相手のことを分かっているな、と思いました。一歩引いたところから見守るような、やさしさを感じました。
一方で冷静かつ客観的に自身の分析はできてはいるのに、悪いところを改善するわけではなく、感情と理屈が切り離れていると思えることに、どうしようもないやりきれなさを感じました。人間か抱えるどうしようもない矛盾です。でも自身を冷静に見つめられているだけで十分すごいです。

怪しい来客簿は途中で挫折したけど、読み直してみよう。