カンガルーノート

カンガルー・ノート (新潮文庫)

カンガルー・ノート (新潮文庫)

他人の夢をのぞき見しているような夢小説。自走ベットに乗って夢の場面が転換していくという割とわかりやすい構成。カイワレ大根が脛から生えてくるというグロテスクな発想で、しばらくカイワレは食べれなくなりそう。また主人公が普通に食べちゃうから、カイワレが生えてくることより主人公の発想が怖い。そしてこれで栄養が足りれば完全に閉鎖的生態系で、地球と一緒だ!なんて得意げに言ってるのが滑稽で面白い。しかも主人公が、全身に広がったらどうしよう、と恐怖する場面は、脛だけなら良いのか!?と思わず笑ってしまう。