ソロウフェロウ@20150118

下北沢でexドーパンロックスターとバンアパ荒井さんらのアコーステイックイベント。
久々に聴いたドーパンの楽曲は懐かしく、最近の流行りの曲と比べると古いのかもしれませんが、transient happiness, Candy houseはとても盛り上がりました。荒井さんと一緒に弾いたSee youはたまりませんでした。
荒井さんが「今日なんでフルカワが人気があるのか分かった。フルカワはギターも歌も上手いのに、なぜか頑張れって応援したくなる」といっていたのに笑ってしまった。ビッグマウスなのに弱気なところとか、いじられキャラなところとか、女子だったらキュンとくるのかもしれない。

イワン・イリイチの死

病気にかかり死に赴く判事とその家族、同僚たちとの理解し得ない苦悩を描く作品。一見順風満帆だった人生、しかし病で苦しむときに家族でさえ、こうも理解し得ないのか、これを自分の立場だったらそんなことはない、私の家族はもっと親身になってくれるはずだし、同僚たちは自分の抜けたポストや仕事を気にせず心配してくれるはずだ、と疑いもなく信じることは難しいなと思えてきます。自分が死ぬことで悲しむ人はいるかもしれなし、慰めはあるかもしれないですが、みとる側みとられる側という線引きがある限り、死ぬに赴くことを人と共感するのは難しく、孤独はつきないと思いました。

イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ (光文社古典新訳文庫)

イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ (光文社古典新訳文庫)

百年の孤独

読書家にとっては死ぬまでに一度は読んでおきたい本の一冊ではないかと思われる、ガルシア・マルケス百年の孤独。すごい面白かった!というより、読み終わったぞーという達成感が勝ります。
マジックレアリズムという手法と言われる現実と幻想的な逸話が入り交じるちょっとファンタジーな要素があり、時には面食らうような不思議な話も。また一族の登場人物が同じ名前ばっかりつけられ、もう途中から区別できなくなってきます。たぶん同じ名前の人はほぼ同一人物としてとらえて差し支えないんでしょう、作中にも、xxxという名前にふさわしい人物に成長した、旨の記載がありました。
なんとなく深沢七郎さんの笛吹き川を思い出しました。人の生死の受け入れ方、一族の衰亡を描いているあたりに。

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

Disgraceland

Strokes的なガレージロックにアメリカンな開放感を併せ持つサウンド。去年のサマソニは日付が異なり見れなかったのが残念です。1曲目のSouthern Comfort, AppleのCM曲Who needs you ?あたりが良いです。

Disgraceland

Disgraceland

大いなる遺産

訳が良いのかすごく読みやすい小説でした。小説というよりは物語という方が適切かもしれません。物語の醍醐味がすべて含まれていると行っても良いんじゃないでしょうか、とてもよくできています。また100年以上前の作品ですが、現代人にも通じる悩み、苦悩が描かれており、とても共感します。読む前のイメージとは異なり、主人公ピップの人間くささには、例えば太宰治人間失格的な共感もできます。
原題は、大いなる遺産という意味の他に、大いなる期待、という意味合いが含まれている、ということが後書きに書かれています。大いなる期待というタイトルには、何とも言えないネガティブな予感が感じられますので、日本語訳にはその意味合いがないのが残念です。

大いなる遺産 上 (河出文庫)

大いなる遺産 上 (河出文庫)

大いなる遺産 下 (河出文庫)

大いなる遺産 下 (河出文庫)

2014年に読んだ本ベスト10。

  1. 罪と罰ドストエフスキー
  2. カラマーゾフの兄弟ドストエフスキー
  3. 「1984」ジョージ・オーエル
  4. 苦役列車西村賢太
  5. 悪童日記アゴタ・クリストフ
  6. 「寒灯・腐泥の果実」西村賢太
  7. 「花のノートルダムジャンジェネ
  8. 「黒髪・別れたる妻に送る手紙」近松秋江
  9. 「ニキの屈辱」山崎ナオコーラ
  10. 「ドリアングレイの肖像」オスカー・ワイルド

買ったけど読んでない本、読みかけの本が今年も結構あります。川崎長太郎石川淳宇野浩二などの私小説や、アンナカレーニナ、ワインズバーグオハイヨ、ヤシ酒のみ、など。現在は読書家にとってのボス級である百年の孤独を読んでおります。人生で読める本というのは限られているので、来年以降は以下の有名な古典を中心に好きな作家の作品を挟みつつ読んでいきたいなと思います。

舞台

舞台

舞台

NHK椎名林檎さんと西加奈子さんの対談があり、過去に何冊か読んでたのですが、久々に読んでも見ようかなと、あらすじ等をネットで見ていたら、主人公は自分と同い年、主人公と同じく一人でアメリカ行く予定があったので、これは!と思いました。この時点で主人公にも勝る自意識過剰具合。主人公の自意識に苛まれる苦しさ、言動に共感します。苦しさもありますがあるある具合に笑えもします。