箱男 ノーライフキング ポケットに名言を ポラーノ広場

箱男 (新潮文庫)

箱男 (新潮文庫)

語り手の視点が著者や登場人物など、どんどん変わっているので、構造が入り組んで不思議な感覚になる。
箱は小説で箱男は読者という風に考えることもできる気がする。だとしたら贋箱男は。読書は絶対安全な場所にいるから、
安心して読めるが、もし自分は見られることになるとすると、、箱男を無視する人と同じように、拒絶するのだろうかしら。
個人的には切手をつくった人の話がとても印象に残った。

ぼくの憂鬱は、画のなかの彼女がいつまでも昔のままなのに、本物の彼女は経った年月の分だけ年をとってしまったはずで、
もう取り返しようがないということである。それを思うたび、あの別離の苦悩がまざまざと甦り、弛緩した涙腺から、わけもなく涙があふれ出す。

ノーライフキング (河出文庫)

ノーライフキング (河出文庫)

おもしろいけど、なんだかうーんといった感じ。ただゲームの裏技の噂は出所はどこなんだろう。
自分が子どものころも嘘ホント含めいろいろあった。そしてどこまでその噂は広がっていたのか。
今ほど情報社会でなく、特に子どもの狭い世界からしたら、それはリアルそのものだものな。
そしていつしか気にしなくなって、忘れて、今にいたる。
ポケットに名言を (角川文庫)

ポケットに名言を (角川文庫)

名言をTシャツを着るように軽い気持ちで着たり脱いだりし、という著者の言葉がすべてです。
自分の好きな名言集を作りたくなった。
ポラーノの広場 (新潮文庫)

ポラーノの広場 (新潮文庫)

銀河鉄道の夜【第三稿】が収録されている。銀河鉄道の夜は世界観がすごいが、それは実はブルカニロフ博士の実験だということになっている。
あとグスコーブドリの伝記の、元になったペンネンネンネンネン・ネネムの伝記も収録されている。
グスコーブドリと対になっていて、とても面白かった。