江利子と絶対

江利子と絶対〈本谷有希子文学大全集〉 (講談社文庫)

江利子と絶対〈本谷有希子文学大全集〉 (講談社文庫)

おもしろかった。本谷さんの小説は、読み終わった後、おもいっきり泣いた後のようなすっきりとした気分になります。
決して泣ける内容では全然ないのだけれど、大泣きするのに近い感情の爆発があるし、しかも泣きすぎて疲れたから泣きやむみたいな終わり方なんだです。現状は何も変わらないのだけれど、ニュートラルな気分になれます。読者を泣かす、ではなく、その先の気分に持っていけるのはすごいことな気がします。