漂流物

漂流物 (新潮文庫)

漂流物 (新潮文庫)

とにもかくにも著者の母親らしき人が、言葉の怖さ恐ろしさを延々と語る抜髪がすごい。小説を読むことすら罪悪感を抱くようになる。

そして最後の表題作漂流物では、、言葉は因果応報であり、人が語るということは身の破滅を招く、だがそれが分かってても語らざるおえない時がある、と書いてある。

読みながら触れてはいけないものに触れる、見てはいけないものを見たくなる、そんな罪悪感と背徳感を渇望するような気持ちになります。