ポケットの中のレワニワ

ポケットの中のレワニワ (講談社文庫)

ポケットの中のレワニワ (講談社文庫)

あとがきで村上春樹1Q84と比較してあったから、シャレオツな感じかと思ったらどちらかというと自然体な感じ好感が持てました。レワニワの存在はファンタジーかと思わせてそれは妄想の産物ですよ、と言いつついつの間にかファンタジーが入り混じってくるあたりテンションを落とさず最後まで読めました。とくにレワニワの告白は良かった。ベトナム難民などあまり知られていない社会の問題をテーマに入れながらも説教がましくなくて心地よく読めます。著者は60歳を超えているらしいけれど、すごく若い感性を持たれているようで。