紫苑物語

紫苑物語 (講談社文芸文庫)

紫苑物語 (講談社文芸文庫)

三作収録されており、どれも時代もの。古語で書かれているので、読みづらかったり意味がわかりにくかったりするけど、歴史や逸話の独自な料簡を持って書かれており、どれも読ませる力がすごい。
紫苑物語は、紫苑や矢、岩山の景色など印象的なワードがあり、それらがとても鮮やかに浮かんでくる。
八幡縁起は、神話や信仰と時代物の組み合わせに、ほーと得心して、とても面白かった。
修羅は、戦乱の世を足軽や、一休宗純、公卿などの登場人物が活き活きと描かれており面白かった。