夜の踊り子 伊豆の踊り子

夜の踊り子 (初回限定盤)

夜の踊り子 (初回限定盤)

大サビで曲調で変わるのが最初は不自然さが目立って違和感があったが、それも慣れてしまえば魅力の一つ。日本テイストや中華テイストな音階が良く合う。シンシロの曲を思い出します。
サカナクションの歌詞は、割と"僕"の感情・思いを歌う歌詞が多くそれに共感するようなことが多い気がします。本曲の歌詞は、"今泣いて何分後の自分"や"笑っていたいだろう"など、強く相手に投げかけるような、ちょっといつもと印象が違う気がしました。

応援歌や自分の今の状況に合う曲を聞くと癒されるけど、それを聞くことで癒されて焦りや悔しさといった負のエネルギーが解放されることで、結局何も変わらない日々が続いてしまう。だからそういうやさしい、甘い言葉だけではなく、改善していくように取り組みような気持ちを抱かせる曲は良いと思います。

伊豆の踊子 (新潮文庫)

伊豆の踊子 (新潮文庫)

とりあえず表題作のみ。東京から伊豆に旅する青年と芸者一行の触れ合いを描く説明不要の名作。時代的に歩いて旅しているからこそ、山々や海など自然に現代より近いところにあるようで自然の鮮やかさが印象に残りました。現代と違いメールや電話もない時代だから、短い時間の中での人との出会い別れは、登場人物の思いの揺れ動きに刹那性があります。今はやたらつながりばかり求められてたり、また会おうと思えばいつでも会える気がするから、現代を生きる人間としては出会い別れに鈍くなってて、のぺーとしているように思いました。

それから彼女は花のように笑うのだった。花のように笑うという言葉が彼女にはほんとうだった。